ネットアイビーニュース

  • ネットアイビーニュース倒産情報ニュース

  • 健康情報ニュース

  • 建設業界ニュース

  • 住宅情報ナビ

  • 流通業界ニュース

  • スペシャリスト(専門家)企業経営ネット

メールでの問い合わせ


街づくり企業

区役所移転=『黒崎再生』の行方(3)~結局は大幅値下げで交渉へ

2011年9月 8日 07:00

 テナント誘致などの実績が乏しい沖創建設では、新たな取り組みを期待することは無理だ。当然のように、空き家同然の状態が続くことになる。沖創建設も、24億4,000万円で購入したものだから、その付近での売却を目論む。しかし、そんな価格で売れるはずもない。時間ばかりが経過することとなる。時間が経てば経つほど、「コムシティ」を含む一帯は悪くなるばかりだ。

黒崎駅 「JR線で、特急が止まり、駅前で、駅ともつながっているビルがあるんですが、20億円なら買えますよ...」。こうした話題が東京や関西の業界で広がった時期があった。「ひょっとしたら、九州で、黒崎のことではないですか」と聞くと、どうもそうみたいだった。「コムシティ」のことだ。「コムシティ」というと、敬遠されるため「JR線で、特急が止まり、駅前で、駅ともつながっているビル」と、良いことだけで買い手を見つけようとしていたようだ。実際に下見に訪れたところもあったようだが、現地を訪れて敬遠したようだ。

 売れない。テナントも決まらない。日々の負担は沖創建設に重くのしかかってくる。結局、同社は固定資産税1億2,254万円(延滞金を含む)を北九州市に滞納することとなり、09年11月に北九州市は商業フロアに抵当権を設定したうえで、徴収を原則1年猶予する措置を取った。この時、北九州市は「期限内に納税されなければ、差し押さえなどの法的措置もあり得る」としていた。一方、当時、沖創建設の横田社長は「固定資産税に対しては、当初から北九州市と協議のうえ1年の猶予をいただいていますので、報道のようなかたちとは違うと思います。今後についても市と市民にとって良いかたちになればと思っていますが、こうした経済状況下でテナントが決まらないのは事実です。売却を考えていますが、なかなか決まらない状況で、これについては北九州市にも報告しており、黒崎地区が復活できるようなスキームをと考えていますが、具体的には不明です」と、語っていた。つまり、八方ふさがりの状態だったわけだ。北九州市としても、財政的に余裕はなく買い取ろうにも10億円単位ではとても無理だ。つまり半値以下でも売れない状態だったわけだ。当時、北九州市では「最悪5億円。でも予算的には2億円程度が限界かも...」と、見ていた。

 沖創建設は、1円でも高く売りたい。できれば買値近くで。東京の業者などにもそっぽを向かれ、地元業者の間では「タダでも要らない。テナントの誘致や税金などを考えたら、どれだけの負担になるものか」と言われるほどのお荷物状態だった。結局は、沖創建設が大きな損失を覚悟して交渉することになった。交渉先はもうひとつしか残されていなかった。

(つづく)
【石崎 浩一郎】

≪ (2) | (4) ≫

ニュース一覧
| 2014年5月 9日 10:50
| 2014年4月 3日 07:00
| 2012年5月16日 14:08
| 2012年4月16日 10:27
| 2012年1月17日 14:00