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街づくり企業

間もなく開業「あるあるCity」~小倉駅周辺はどう変わる(前)

2012年4月24日 11:38

 中心市街地活性化の取り組みの最中にある小倉地区。とくに活性化が望まれている小倉駅周辺では、懸案事項の1つであった「小倉興産21号館」(旧・ラフォーレ原宿・小倉)の再生が本格化している。生まれ変わろうとする小倉駅周辺の動きに焦点を当てる。

<企業の枠を超えた再生問題>
 「ラフォーレ原宿・小倉」をご存じだろうか。「ラフォーレ原宿」といえば、森ビルの関連会社が運営する東京・表参道にあるファッションビルである。その小倉店として1993年に開業したのが「ラフォーレ原宿・小倉」であった。開業にあたって設立された現地子会社には、当時、住友金属工業の子会社であった小倉興産が約4割を出資。新たに「小倉興産21号館」を小倉駅北口(現・新幹線口)に建設し、開業以降、北九州の若者ファッションの一大拠点として親しまれた。しかし、時代の変遷のなかで役割を終え、07年1月に惜しまれながらも閉店している。

 ファッション拠点として注目を集めた同ビルだが、皮肉なことに、閉店後は別の意味で話題を振りまくことになる。
 というのも、ラフォーレの閉店以降、新たなテナントが入居する気配がいっこうに見られなかったからだ。新幹線停車駅である小倉駅から徒歩2分、北口(新幹線口)ロータリーの一角という恵まれた立地にありながら、空きビルさながらの状態を続ける小倉興産21号館。状況が長引くにつれて同ビルは「小倉駅凋落の象徴」となり、M&Aを通じてビルのオーナーとなっていたアパマンショップホールディングス(以下、アパマン)に対する周囲の評価も、厳しいものに変わっていった。

 とはいえ、駅周辺の活性化なくして小倉の町の再生はあり得ない。同ビルの再活用は一企業の枠を超え、もはや地域全体としての懸案事項の1つになっていた。

<起爆剤が欲しい小倉駅周辺の現状>
0424_KMM.jpg もっとも、駅周辺の地盤沈下が今に始まったことではないことは、周知の通りだろう。小倉駅を中心に据えて見回してみると、南口(小倉城口)から旦過市場方面に続く商店街の人通りは限られており、駅から離れるほどにシャッターが目立つ。駅に隣接する地区には昔ながらの映画館も見られるが、裏を返せば開発できなかったことの表れ。平和通りを挟んで京町3丁目の「セントシティ北九州」では、2000年以降、小倉そごう、小倉玉屋、小倉伊勢丹と相次いで店舗が入れ替わった。現在では井筒屋系のコレットが入居しており、ひとり怪気炎を上げている。

 駅を抜けた新幹線口では、一層寂しさが募る。裏口的な位置付けであるため商業施設が少ないうえに、オフィスビル・KMMビルには空きが目立つ。入居していた大手企業の北九州支店が、軒並み福岡支店に集約されていったからだ。また、ラフォーレ原宿跡地は前述のような状況。西日本総合展示場などの施設群は高い集客力を持つが、スポット需要が中心であり、産業道路(国道199号線)が人の流れを分断させていることも、「活気」を見え難くする一因となっている。

<「あるあるCity」に生まれ変わる>
0424_aruaru_city.jpg かかる状況を打破すべく、アパマンが満を持して打ち出した「あるあるCity」プロジェクトが、「ハーフオープン」というかたちで4月27日から本格稼働を始める。施設で扱うコンテンツは、アニメ・漫画・ゲーム・アイドルなど、これまで"サブカルチャー"として位置付けられてきた分野がメインだ。大枠としては、地階で本格的な模型やエアガンを扱い、1階にはマンガ喫茶(既存店)が入居、2階から4階のフロアにはアニメやゲーム関連のショップが軒を連ねる。B1~4Fにおいてすでに臨戦態勢に入っているサブカル系ショップは、現時点で実に17店舗。これらショップや入居検討中のテナントには、サブカル商品の物販で実績を挙げてきた有名店がいくつも挙がっている。進出企業側からの評価の高さに加え、誘致を進めるアパマン側の力の入いりようが見て取れる。

 しかも、これで「ハーフ」である。8月の全面稼働時にはどれほどの人気ショップが軒を連ねるのか想像もできない、というのが正直な感想だ。その暁には、「オタクの聖地」が小倉駅に現れることになるだろう。マニア垂涎の福岡初出店ショップもあるとのことで、インターネット上の掲示板には、オープンを待ち望むアニメやゲームファンが「オタク談義」に花を咲かせる様子があちらこちらで目に留まる。

 他方で、かかる方針に対する懐疑的な声も、従来から根強く聞かれていた。限られたコアな層を対象としているだけに、景観の変化を心配する意見や治安面を気にする意見など、総じて漠然とした不安の声の数々である。多くは「オタク」に対する偏見に因るものとはわかりつつも、08年6月に起きた秋葉原連続通り魔事件の記憶が生々しいのも事実。多数の人が往来する場所柄、家族やカップルでも安心して楽しめる施設であって欲しいとのリクエストは思いのほか多かったようだ。

(つづく)
【田口 芳州】

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