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環境への取り組み

雨を貯めて雨水の流出を抑制しよう(1)~雨水の有効利用を自宅で実証

2012年6月 6日 16:15
福岡大学工学部社会デザイン工学流域システム研究室
准教授 渡辺亮一氏

 渡辺氏は、福岡市の樋井川流域を対象に、雨水の有効利用を図り、貴重な水資源を確保し、なおかつ、一戸建住宅で雨水貯留タンクによる雨水流出の抑制を可能にしようと研究を行なっている。
 現状では都市部に降った雨は、雨水管を通じて直ぐに川に出てしまい、川の水位が一気に上がって溢れてしまう。それを防ぐには一戸建住宅の屋根に降った雨をタンクに貯水できればと、自ら自宅を雨水ハウスにして実証を試みようとしている。(聞き手:住宅不動産事業部 石崎 浩一郎)

<雨水ハウスへの取り組み>
 ――渡辺准教授が作る雨水ハウスはどういったものですか?

0606_watanabe.jpg 渡辺 家の基礎に16トンのタンクと駐車場地下にも16トンのタンク、ビオトープに各1トンの2箇所で合計34トンを敷地で貯める雨水ハウスを作っています。敷地300㎡で3月に完成しました。場所は、福岡市の樋井川流域内で1時間に100ミリの雨が降ると30トンほどの水が降り注ぐところにあります。そこに34トンの大容量にすることで、ゲリラ豪雨が起こった時は雨水を家から一滴も出さずに全てタンクの中に貯水する構造になるように考えました。
4月以降には雨水ハウスで実際に生活しながら、実証データを取っていきます。

<「都市型水害」の原因>
 ――なぜ、こういった取り組みをされてらっしゃるんでしょうか?
 渡辺 近年、日本ではゲリラ豪雨で水害が頻発しています。福岡市でも、御笠川が1999年と2003年に洪水氾濫が起こり、JR博多駅一帯が冠水する被害を受けました。2009年7月には九州北部豪雨が発生し樋井川で外水氾濫が発生し、周辺住民500戸以上が浸水被害を受けました。その原因は、都市部では街の発展により大部分が住宅やコンクリートやアスファルトに覆われているため、貯留・浸透機能が減少しているためです。そのため、局地的豪雨の際に雨水が非常に短時間で河川に流れ込み、10分で2メートルくらい水位が上がることも起きています。

 行政がこれまで進めてきた河川や下水道整備による治水対策だけでは対処することが難しいです。最も容易に手を加えることができるのは、一戸建住宅です。屋根は雨を最初に受け止める存在であり、それをそのままゆっくり雨水が川に流れる仕組みを作り、雨水ハウスが一つのモデルケースにして普及していけば水害を防げ、水利用もかなり変わってくるのではないかと考えます。

(つづく)
【石崎 浩一郎】

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